スマイル、全開

 
12月は我々飲食業界の稼ぎ時、普段ははヒマな我が店もちょっとは忙しい日々が続く。
ふと、気が付くとダンナの頬がこけていた。そういえば、少し前には体重が減ったとか言
ってたな〜、これはいかん。ナニ、ダンナの健康を気遣ったわけではナイ。むしろ、こう
いう状況下では、肝臓やらコレステロールやら尿酸値やらすべての数値が下がり、平常
より健康な身体になるというものである。しかーし、このままダンナの体重が減って、万
が一、ワタシの体重を下回ったらどうであろうか。それは看過することはできまい。いかに
ワタシがデブであるか、ダンナは嘲笑いつつ指摘する事であろう。マズイ。なにか手を打
つべきである。と、いうことで、休みの夜にダンナを焼肉屋へ誘ったのである。

狸小路にあるこのお店はなかなか繁盛店と聞いていた。少し前、狂牛病が話題になった
頃初めて行ったのだが、驚くほどお客が少なかった。焼肉屋さんは本当に大変だなー
と思ったものである。それでも、ホールサービスの人たちはニコニコと笑みを絶やさず接
客し、和牛も多く使った焼肉はサシが入ってこってりと美味しいものであった。それで、この
こってりした焼肉をダンナにたっぷりと食べさせて、こけた頬に肉を取り戻してあげようと
たくらみこの店を再訪したワタシなのであった(^_^;。

さすがに12月、忘年会らしい会社員の団体や数人のグループの食事会などで店内は
盛況であった。狂牛病も繁忙期には勝てなかったのね、幸いなことである。若い男の店
員さんが笑顔でメニューを持って来て、今日は「和牛のサガリ」がとても良いとお勧め下
さった。あれこれ選んで、可愛い笑顔の若い女性の店員さんが注文を取って下さった。
ホール主任か店長と思われるやや年嵩の男性が、笑顔で網をセットして下さった。本当
にここの店員さん達は皆さんいつも笑顔である。そういえば、胸の名札に「笑顔で接客」と
いうようなフレーズが見える。なるほど、今月は笑顔強化月間なのかもしれない(笑)。それ
にしても、店長の笑顔は強烈である。サシの入ったこってりした笑顔である。前回来たとき
も、愛想の良い方だと思ったが、狂牛病のためか心なしその笑顔も寂しげだったと記憶し
ている。しかし、今やバリバリの繁忙期に入り、大忙しの店内だ。笑顔はグレードアップし、
口は三日月の形に固定され、それを見るワタシの心を打つものになっているのである。

お店には責任の無い事で客足が遠のき、辛抱して笑顔の接客を続け、そして今、お客が
戻り楽しそうに美味しそうに自慢の肉を頬張っている。これが満面の笑みにならずしてどう
しようか。怖いほどのこの笑顔を、ぜひ諸兄にもご覧頂きたいものである(笑)。
ところで、焼肉とユッケをたらふく食べて少しは脂肪を取り戻したダンナではあるが、しまった、
ワタシも一緒に脂肪を得てしまったではないか。焼肉作戦は諸刃の剣であった(T_T)。


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