レストランの忘れ物
街中での用足しが終わってちょうど昼時、さて何を食べようかと思案するワタシであった。
特にこれといって食べたいものも無いし、一人での食事であるから気軽に入れる所という
条件もある。午後の予定もあるし、そうゆっくりもしていられない、そんな時何故か頭に浮
かんだのは最近始まったあるテレビドラマであった。中華の鉄人として有名な陳建一氏の
お父さんであり「麻婆豆腐」を日本に定着させた陳建民氏が主人公のドラマだ。で、陳さん
の中華料理店の支店であるというお店で「麻婆豆腐」を食べよう、という決定がなされたの
であった。大変安直な連想である(笑)
道庁に程近いホテルの1階にそのお店はある。入り口のランチメニューで確認すると、ちゃ
んと「麻婆豆腐定食」がある。1000円であった。思ったよりもこじんまりとした店内で先客
は若いサラリーマン風の男性達とのんびりランチの年配の女性たち、それ程の混雑でもな
く落ち着ける雰囲気である。奥の席に案内されてワタシは買い物の荷物とカバンを壁と椅
子の間の邪魔にならない所に置き、帽子も取ってその上に乗せて、注文を取りにきたキレ
イなお嬢さんに「麻婆豆腐定食」と例によって赤ワインを1杯注文したのであった。
定食は「麻婆豆腐」とかき卵入りコーンスープ、ご飯(お代わり用におひつのご飯も付く。大
食いの人も安心(^_^;)、ザーサイ、野菜サラダ、という構成であった。「麻婆豆腐」をつまみに
赤ワインを飲んで(この組合せもあまり感心しない向きもあろうが(笑)、気にしないワタシだ)
さて、食事をすませ荷物を持って店を出て、他にどんな料理があるのか入り口のメニューを
また眺めるワタシである。今度は坦々麺でも試してみようかななどと、イヤしい事だ(笑)。
メニューを読み終わって、ホテルの出口へと歩き出したワタシを呼び止める人がいた。
「お客様、お帽子をお忘れになりました!」「あっ、はいワタシのです。ありがとうございます」
帽子はきっと床に落ちていたのに違いない。すっかり帽子の存在を忘れてしまったのだが、
入り口でメニューをしつこく眺めていたのが幸いして、お店の人にワタシを見つけて貰う時間
があり良かった事であった(^_^; ちなみに帽子をお店に忘れたのは3度目である(笑)
飲食店にはお客様の忘れ物はけっこうある。当店でも、お帰りになった後の席になにか品
物をみつけてソレを持ってダッシュでお客様を追いかける、という事はよくあるものだ。そして、
お客様の姿を見失ってシオシオと戻って来ることも・・・。(最近は携帯電話のおかげですぐに
連絡がつき、取りに戻って頂けることも多くなったが(^_^;)
一番多い忘れ物は「傘」である。当店及び自宅には持ち主不明の傘をたくさん保管している。
お心当たりの方は一度お尋ねされたい。急な雨降りの時などたまにお借りする事もあること
はあるが(笑)、貴女の大切な傘が待っているかも知れないのである。
雑文記目次へ
HOME