スーツでランチ



この所仕事のし過ぎか(ウソ(笑))、どうも疲れが残る。まだまだ寒いことでもあるし、これはぜひ
とも温泉で癒されねばならぬ、と定山渓に出かけた我々であった。1階の露天風呂、上階の展望
風呂と何度も湯につかり、マッサージの機械にもかかって肉体も精神もときほぐすのだ。もっとも、
精神の方は何もせずとも普段より溶ろけている我々ではある。また、翌日は「ロード・オブ・ザ・リ
ング〜王の帰還」を観ることにしていたのだが、二番目の「二つの塔」をまだ観ていなかったため、
パソコンとレンタルしたDVDを持ち込んで温泉でも映画鑑賞である。この温泉には卓球もビリヤー
ドも無かったので、これはなかなか良い娯楽であった。それにしても主要登場人物の一人、「エル
フの王子レゴラス」のかっこいい事といったら!久々にワタシの新しいアイドルができてしまった。
本来ワタシのタイプといえば「マッチョ」であり、シュワルツネッガーだとかヴァンダムなどがお気に
入りなのだ。しかし彼らは年を取ってしまい、仕方の無いことではあるが肉体にも衰えが見られ、
ワタシのアイドルの座から滑り落ちてしまい久しいのである。その座に今君臨するのはマッチョで
はないレゴラス(役者はオーランド・ブルーム)。長い金髪をなびかせて、弓を射れば百発百中。美
しい容姿に加えて仕事のできる男。立っていても戦っていても馬に飛び乗っても、何をしてもカッコ
いいのである。胸をときめかせる事のできるアイドルを持つってなんて楽しいコト♪

ということで、温泉の翌日張り切って行きつけのシネマ11に出向いたのであった。映画の前にサッ
ポロファクトリーのどこかで軽く昼ご飯をとろうと思っていた我々は、ちょうどこの日がファクトリー全
館休業日にあたるということを知り、それではと一旦外へ出て一番近い「ばり屋」でラーメンをと歩
を進めた。が、「ばり屋」は満席で並んでいる人々もいる。ダンナが北1条通りにも中華があるとい
うので、時間もあまり無い我々は急ぎその店に向かったのであった。小さなラーメン屋さんのようで、
席があるか心配だったが、とりあえずトビラをくぐると案の定こちらも満席であった。やっぱりファク
トリーが休みだからか。それでも他に待っているお客もいないし、初老の店主が「すぐすわれますよ」
と声を掛けて下さったので待つことにした。15人ほど座れるカウンターと小上がりにテーブルが三つ。
その小さな店内にぎっしりと詰まったお客は全員ダークスーツに白いワイシャツ、ネクタイを締めた
男性会社員の方々であった。ジーンズの若い男もいなければ、買い物帰りのおばさんもいないし、
ましてやお洒落な服のお化粧したお姉さんなど一人もいない。男性会社員の方々は会話を交わす
こともなく、店置きの新聞や雑誌を読みながらラーメンを啜る。彼らの後ろに立って、席が空くのを
待ちながら、料理を眺めメニューを読んで注文を検討していたが、多くの方がラーメンと何かのセット
を食べていらっしゃる。メニューを見ると数種類の組み合わせがあり、お値段も手頃である。さらに
「ランチタイムは¥200引き」などとメニューの下の方に手書きで書いてある。そんなに安くしてよい
ものなのか。思わず月商はいくらくらいかと計算してしまう我々であった(笑)。ともあれ、とても美味
しそうに見えた「ラーメンと天津丼セット」に心が決まり、席が空くや否やすばやく注文し、すばやく食
した。勘定の安さに驚くとともに、ランチタイムの男性会社員御用達の店の在り様に思いを馳せた
ことである。

我が店のランチタイムはやはり女性のお客様が多い。きれいなお姉さんがたくさんいらして下さり、
店内はカラフルになる。少ないけど男性のお客様もあるが、カジュアルなスタイルの若い男性や、
渋い私服のナイスミドル(ってまだ使えるコトバ?)。ダークスーツ姿はたまーにご接待ランチがある時
くらいか。時々、男性の方に「奥様方は贅沢なランチしてるんだねー。だんなさん達はラーメンや
コンビニの弁当食べてるのにね」なーんて皮肉なことを言われることがあるが、くだんのラーメン屋
さんはまさしく、世のだんなさん達のお昼ご飯事情を具象化している店であったか。でもね。だんな
さん達。皆さんは毎日のことだから、そういうご飯にしないと大変でしょうが、奥様達は毎日フランス
料理じゃないんですよ。たまーの贅沢。ねっ。

「王の帰還」でも我がレゴラスくんはカッコ良かった。たまーにカッコ良いオトコを観て、目の保養でも
しなくちゃー。毎日目に入るオトコはホラ、我がダンナだし。(笑)



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