素敵な空間のカフェにて
先日自宅の引越しをしたのであるが、それを控えたある日近くのレストランへ夕食
を取りに出かけた。古い空店舗を改装したお店で若いご夫婦がお二人で切り盛り
している。これがなかなかお洒落なお店で、今風のちょっと内装に拘ったカフェと
いう感じである。1階には厨房とテーブル席がひとつ、2階に続く階段を上るとシン
プルな空間に数卓のテーブル席がある。とてもすっきりしている。照明器具や皿、
グラスや小物類もみなとてもセンスの良いものが使われている。そうそう、1階の
奥にあるトイレもまた必見である。こちらのご夫婦自身も、我々年寄りから見れば
実に今どきの若者らしいお洒落なファッションだ。ここで出される料理はお洒落な
カフェ風印象からは意外に感じる程、しっかりしたものである。「豚足と仔羊のテリ
ーヌ」は軽めのブルゴーニュの赤ワインをますます旨くさせ、酒が進む、進む。「骨付
き豚肉のロースト」は豪快に固まり肉を焼き上げて、肉の旨みと甘みを十分に感じ
させてくれた。
壁際に食器などを納めてある戸棚が置いてあり、その収納もスッキリとセンスが良い。
なんでもギュウギュウと詰め込んであるウチとは大違いである(^_^; こんな風にシン
プルな空間で広々と暮らしてみたいものだ。そこで、ワタシは決心したのである。今
度の引越しでの新しい暮らしのテーマは「シンプル」だ!持ち物は少なく!最低限の
荷物で引っ越そう。それからワタシは大張りきりで引越しの準備を始めた。すなわち、
ゴミを出しまくったのである。押入れからは何でこんな物を後生大事にとっておいた
のか、というようなモノが山ほど出てきたが、全部捨てた。ちょっと古いけど、まだ痛
んでないし、と置いてあった服も全部処分。だって、この先絶対着ないし。 ダンナの
昔のスーツも着せてみたら、小さくなってるし(本人は服が縮んだと言い張る)、全部
処分だ。溜まりまくっていた本やマンガは古書店に全部引き取って貰い、毎週のゴミ
の日はウチのゴミだけで一山できていたものだった。捨てるものを選びながら、いや
コレはもったいないかもとか、ソレはまだ使えるし、とか迷った時、ワタシはくだんの
お店のお洒落でスッキリした空間を思い浮かべ、エイッとばかりにゴミ袋に放り込ん
だのであった。もうタバコを止めたダンナのライターも捨てたし、バラバラな食器類や
古いパソコンにカーペット、本当に最低限必要なモノ以外はみんな捨てて、引越した
のであった。
さすがに転居先では以前に比べればモノが溢れることも無く、しばらくの間(笑)はシ
ンプルでスッキリした暮らしができるであろう。ダンナがワタシに呼びかけた。「おい、
オレのライターはどこにしまったかな。さっきから探してるんだけど、間違って捨てて
ないだろな。ダンヒルのライターで高かったんだヨ。」さ、さあ〜、どこかな。どっかに
あるんじゃないかなー、探してみたら(^_^;