大阪おのぼり旅 その1
2003年9月16日


大阪といえば「食い倒れ」というとても魅力的なイメージの街。
出掛ける前にあれもこれも食べたいとガイドブックを眺めるに余念の無いワタシであった。

18年ぶりに阪神タイガースリーグ優勝!という快挙に大阪の街は熱く盛り上がり、戎橋の上からは数千人がダイブするという狂熱の夜の翌日大阪入りという絶妙のタイミングの旅行になった。本当に良かった。優勝当日であれば、我々大阪の素人には道頓堀に近寄れない事であったろう。
胸を撫で下ろしながら、伊丹空港に到着。大阪はピーカンでモノスゴク暑い。札幌の秋はやや暑さが戻ったとはいえ、とても爽やかであったし、真夏でも30度は一度も越えなかったし、ここ大阪では外を歩くのが怖いくらいのヤワな我々である(^_^;

怪しいオジサンまたは妖怪人間ペム?
       
 手前がミックス、奥がモダン焼き
さて、モノレールと電車を乗り継いで梅田駅に無事到着。着くなり「新梅田食堂街」へと向かう我々。ここでまず、「きじ」のお好み焼きを頂くのだ!「新梅田食堂街」に「新」の文字がついたのはいつの事なのだろうか。それほどにレトロな雰囲気を漂わせ、迷路のような通路に心そそられる様々な飲食店があった。案内図を見ながら「きじ」に到着、狭い階段を上って、店内に入ると穴倉のような印象のこじんまりとしたお店である。お兄さんにテキパキと席を指示され、注文をとって貰いビールで喉を潤しながら待つことしばし。ワタシはモダン焼き、ダンナはミックス。これっていつも札幌の行き付けのお店で食べてるのと同じだな。どこへ行っても(^_^;。美味しいお好み焼きであった。でも、ソースは薄味。やっぱり関西であるな。そして、マヨネーズがなかったのだが、大阪では普通ないものなのか。
ホテルにチェックイン後、早速「するっと関西」カードをフル利用すべく地下鉄を利用して道頓堀に出掛けた。あんまり暑いのですぐに地下街にもぐり込んだのだが、あまり冷房を効かせてないのでガッカリだー。札幌の地下街の涼しさを自慢したくなったが、これも関西人の無駄遣いをしないという精神の現われなのか?
御堂筋から道頓堀に入る。あああ、なんだか歌謡曲の世界に入ったようだ、それだけで嬉しくなる(笑)。道頓堀に掛かる橋の上はどこも人で一杯であった。みんな観光客のようで横一列に並んで右手に持った携帯を掲げて一斉に写真を撮ってる様子はとても滑稽だが、早速ワタシもその仲間になって即座に娘に写メールだ(笑)。携帯って便利ー。


阪神のユニフォームを着たグリコ、後ろが戎橋

観光客がひっきりなしに記念撮影。ホントに人気者だ。
道頓堀といえば、蟹の看板とともに超有名な「くいだおれ太郎」さんである。この前で記念写真を撮らねば観光客としては間違いだろう。それにしてもここの所の阪神タイガース絡みのニュースでテレビに映らない日は無いのではという人気者の太郎さんだ。もう、初めてお会いしたとは思えないお顔であった。せっかくなので、店内に入りとても可愛らしい「太郎サンデー」を頂いて一休み。
サンデーも可愛いが、レトロなスプーンとフォークがとても懐かしさを醸し出していた。
「くいだおれ」の並びにある老舗の「今井」にて、きつねうどんを頂いた。うどん屋さんだと思っていたら、なんだかとても高級そうな雰囲気を漂わせたお店でメニューも高級なものがいろいろとある。きつねうどんもとても上品な感じで登場である。やや甘めのつゆが意外であったが、これも大変美味しく頂いた。
ダンナは釜揚げうどんを注文したが、美味しかったそうである。
釜揚げうどん

今井の端正なきつねうどん

枚方市のリブゴーシュにて、三浦シェフと一緒に
さて、それから我々は夜に備えてお腹を減らすべく、大阪の街をウロウロした。なんばから地下鉄に乗って新世界へ。もちろん通天閣をバックに記念写真である(笑)。ジャンジャン横丁ではまだ日も高いのだが、早くも皆さま串カツで一杯やっている。羨ましい。本当は串カツで生ビールをやりたい所であるが、夕食のことを考えて自制してしまう大人(?)な自分が悲しい(^_^;。串カツ勝負は次回に持ち越しだ。待っててねー、ジャンジャン横丁!そして、JRで今度は鶴橋を見物。うわー、ここもなんてイイ雰囲気の街なんだ。コリアン街ではもう夕刻とあって、キムチのお店もそろそろ店じまいの頃だが、樽に山盛りのキムチはとても旨そうであった。チヂミとキムチも次回の宿題にしておこう。
そうしてあちこちに心を残しつつ、京橋から今夜のレストランのある枚方へ行く電車に乗り込んだ我々であった。
京橋から京阪線で30分ほどの枚方市にあるフレンチの「リブ・ゴーシュ」の三浦シェフはワタシのメル友である。大阪に行くことがあれば、ぜひ伺おうと思っていたので今回実現できて大変嬉しい。枚方駅からは歩いても10分もかからないほどの場所であるが、ちょっと道に迷って15分はかかってしまったかも知れない(笑)。こちらはフランスにあるビストロのようななかなかヨイ雰囲気のお店である。シェフの歓待とともに、すっかりくつろいで我々は右の写真のようなお料理を頂いた。とてもお手ごろなお値段でボリュームたっぷり。ワインも安くて美味しいのをガブガブ飲める。上・左は「フォアグラと鳥レバーとレンズ豆のテリーヌ」上・右は「冷たいミネストローネとトマトのソルベ」下・左は「明石の天然鯛のロースト」下・右は「豚ばら肉のグリエ」。
前菜はなかなか繊細な味付けで美味しい。主菜の盛り付けがキレイに見えないとしたら、それは写真を撮るのを忘れて思わず食べちゃったせいなんで(^_^;。豚もコンガリ焼けて中はジューシー、脂身も甘くて。食後はシェフの修行時代のお話しや今年の2月に勉強にフランスに行った時のお話しなど伺って楽しく過ごしたことである。
「リブ・ゴーシュ」ホームページ http://village.infoweb.ne.jp/~riverive/
たらふく食べて飲んで、また京阪線に乗り、今度は北浜で電車を降りる。この近くのスペイン・バールの「イルポニエンテ」に寄ろうという目論見である。もう腹パンパンだし、酔いも回っているのだが、やっぱりハシゴはしなくちゃねー(^_^;
店内は適度にお洒落ではあるが、本当に気楽に一杯やれるという風なバールである。隅っこのテーブルが一つ空いていたので、そこに腰掛けると足元はお通しの落花生の殻だらけである。殻は床に捨てるのがバールの流儀?見習うことにした(笑)。スペインの赤ワインをグラスで頂き、「イルポニエンテ風パテ」と「ムール貝の白ワイン蒸し」をつまみとする。
帰りがけ、ご機嫌になったダンナがシェフにご挨拶をして札幌から来た、と告げるとこちらの皆さんは来年函館で開催されるスペイン料理サミットで来道の予定と話して下さった。楽しそうな催しである。感じのよいシェフに見送られて店を後にした。

  大阪おのぼり旅2日め
旅日記目次